sanplesは雅楽の音声データをモチーフとしたオーディオ・ビジュアルインスタレーションです.雅楽で使用される笙,龍笛,篳篥の録音データを1周期の波形データにまで分解し,再生時にコンピュータのメモリに書き込まれる512個のサンプルデータを3次元のリサジュー図形として視覚化することで音の形を常に意識し,自由に変調や合成を加えながら独自の音響テクスチャを再構築しました.また,このときビジュアライズされた視覚的リソースをもとに映像を制作しました.音と映像,いずれも1つのメモリ空間から参照されるサンプルデータを純粋な形でデコードすることでロジカルに融合する,ある種の今日感覚的体験を目指しました.映像にはopenFrameforks,音響はPureDataを使用.
samplesは雅楽と現代音楽のコンサート『清浄エレクトロニカ(千葉商科大学政策情報学部G.C.Project)』のために制作されました.